『アレルギーのない子にするために 1歳までにやっておきたいこと15』

成長発達

この本は子どもがアレルギーにならないように、または少しでもアレルギーの発症を遅らせられるように

親としてできることについて書かれた本です。

アレルギーって体質だから仕方ない…と思っていましたが、

予防のためにできることがあるんですね!

私は腸内細菌や母乳との関連が気になって読んだ本でしたが、

アレルギーの基礎知識や予防方法、腸の免疫のことなど、すごく勉強になりました。

この記事では、育児中の方に知っていてほしい知識をぎゅっとまとめました!

こんな人におすすめ

☑ 子どものアレルギーをなるべく防いであげたいと考えている方

☑ 自分がアレルギー体質の方

☑ 腸内細菌とアレルギーの関係を知りたい方

この本について

この本は、日本プロバイオティクス学会理事長の古賀泰裕さんが書かれた本です。

腸内細菌の専門家の視点から、アレルギー予防について解説されています。

子どもがアレルギー体質になるかどうかは、お母さんの腸内環境に大きく依存していることがわかっているんだそうです。

そのためには、お母さんが健康で良い腸内環境を保つことが大切なんですね。

この本では、子どもをアレルギーにしないための対処情報が詳しく書かれています。

子どものアレルギーが気になっている方や、妊娠中の方に、おすすめの内容です。

目次

第1章 アレルギーの子どもが増えているのはなぜ?

第2章 腸内細菌の不思議にせまる

第3章 アレルギーの子の腸内細菌は、悪玉菌だらけ

第4章 腸内細菌と免疫、アレルギーとの深い関係ー腸管免疫系の不思議

第5章 母乳と腸内細菌とアレルギーの関係

第6章 子どもをアレルギーにしないためにやっておくこと15

番外編 もしも子どもがアレルギーを発症してしまったら…

そもそもアレルギーとは?

アレルギーには、

  • アトピー性皮膚炎
  • アレルギー性鼻炎・花粉症
  • 気管支ぜんそく
  • アレルギー性結膜炎
  • 食物アレルギー

があります。

アレルギーの発症には「遺伝要因」「環境要因」があります。

最近、花粉症などアレルギーを持つ人が増えているのは「環境要因」の影響で、

抗菌・無菌のものが当たり前になり、衛生環境がよくなったことで、アレルギーを増長させていると考えられています。

腸内細菌って?

この本の著者は「プロバイオティクス学会」を立ち上げた方なのだそうです。

ヨーグルトの宣伝文句で聞くようになった「プロバイオティクス」とは、

腸内の細菌バランスを改善させるために役立ち、人の体によい作用をもたらす微生物(細菌)のこと

なのだそうです。

腸の中には1000種類、100兆個の腸内細菌が存在していて、

お花畑のように広がっているため、「腸内フローラ(腸内細菌叢)」と呼ばれています。

腸管は広げるとテニスコート2面の大きさ、細菌の重さは約1kgもあるそうです!

びっくりですよね。


腸内細菌を大きく分けると、体に良い作用の善玉菌、悪い作用の悪玉菌、普段はおとなしいのに悪玉菌が優勢になると悪玉菌に加勢する日和見菌の3つがあります。

腸内フローラというのは人それぞれ菌の種類もバランスも異なっています。

更に体調によっても、腸内フローラのバランスは簡単に崩れてしまうので、とても繊細なんだそうです。

(疲れや睡眠不足でお腹の調子が悪くなった…というのは体調の変化で腸内細菌のバランスが崩れてしまうからだと考えられています。)

人間の免疫細胞の約70%は腸に集まっているので、腸は免疫機能の大事な役割を果たしています。

赤ちゃんの腸内フローラはいつできる?

赤ちゃんの腸内フローラは…生後1週間でできます!

お母さんのお腹の中で無菌状態だった赤ちゃん。

出産でお母さんの膣を通る時に、お母さんの腸内細菌をもらい、99.9%が善玉菌のビフィズス菌の理想的な腸内フローラになります。

腸内細菌にビフィズス菌の多い子どもはアレルギーになりにくいということがわかっています。

出産のときの腸内細菌がママから赤ちゃんへのプレゼントになるんですね。

母乳育児だとビフィズス菌が多く、人工乳だと日和見菌や悪玉菌の量が多くなるそうです。


帝王切開の場合は、ビフィズス菌主体の腸内フローラに成熟するのが大幅に遅れてしまうため、

出生時にお母さんとの濃密な接触機会を作ることや、授乳などの出生後のフォローが大切になります。

ビフィズス菌を増やすには?

ビフィズス菌は「オリゴ糖」をエサにして増えます!

オリゴ糖がたくさん含まれているのは、ズバリ母乳です!

母乳には約130種類のオリゴ糖が混じり合っています。

初乳には免疫グロブリンAも多く含まれています。

更に、抗菌活性を持つラクトフェリンや、自然免疫系を活性化するサイトカイン、ビフィズス菌を増やしてくれる物質など、

母乳には赤ちゃんを守る栄養成分がたくさん含まれています


ヨーグルトなどで直接ビフィズス菌を摂取すればいいのでは?

というのは私も考えたのですが、あまり効果はないのだそうです。

ビフィズス菌は生き物なので、子どもが本来持っているビフィズス菌と種類が異なると定着できず、ただ腸を通過するだけになってしまいます。

お母さんからもらったビフィズス菌が、赤ちゃんにとって最高のビフィズス菌なんですね。


ビフィズス菌を定着させやすくするためには、食事でオリゴ糖を含むものを食べることも大切です。

  • ゴボウ
  • アスパラガス
  • タマネギ
  • ニンニク
  • バナナ
  • きなこ
  • はちみつ

これらの食材は積極的に取るようにしましょう!


食べ物だけでは足りないかな?と心配な方や、子どもが便秘気味で困っている方は、

離乳食期の子どもから使えるオリゴ糖もあります!

子どものためにできること

妊娠中にできること

ここまでの内容をまとめると…

アレルギーを防ぐためには腸内フローラが大切!

子どもの腸内フローラは、産道を通る時のお母さんからのプレゼント!

つまり…妊娠中から腸内フローラを整えておくことが大事!!ということです!

↑妊娠中・授乳中にも安心して飲めるオリゴ糖もあります!

食物繊維やオリゴ糖をたっぷり摂って、妊娠中の方はビフィズス菌を増やしましょう!

オリゴ糖を食べて、いやなにおいのしない、バナナのような形の便が出ればビフィズス菌が好調に育ってる証だそうです。


ビフィズス菌はストレスにとても弱いので、妊娠中はストレスをためないことも大切です。

妊娠中は疲れやすくなりますが、それも赤ちゃんからのサインと思って、体をいたわりましょう。

出産直前に抗生物質を使うと、腸内細菌フローラが死んでしまいます。

ビフィズス菌の数が元に戻るには3ヶ月くらいかかるので、自己判断で抗生物質を飲むことはやめましょう。

出産後にできること

母乳にはビフィズス菌を増やすオリゴ糖や、赤ちゃんの免疫力を高める成分が含まれています。

そのため、授乳は最低でも6ヶ月続けられるといいですね。

離乳食が始まったら、オリゴ糖を混ぜて与えたり、オリゴ糖を含む食材を活用しましょう。


また、子どもにも抗生物質を投与すると腸内細菌が死滅してしまいます。

そして、腸内細菌のバランスが崩れて下痢を起こしやすくなります。

不必要な抗生物質は投与しないことが大切です。投与については医師に相談しましょう。

おわりに

私自身、アレルギー性鼻炎・花粉症持ちなので、子どもにも遺伝しちゃうのかな?と心配していました…。

でもこの本を読んで、遺伝だけじゃなく親にできることがあると知って勉強になりました!

自分自身のためにも、積極的にオリゴ糖を取り入れたり、日頃から食生活を整えることなど意識していきたいと思っています。


今回は詳しい説明は省きましたが、本では腸内細菌と免疫とアレルギーの関係について、すごく詳しく説明されています!

興味のある方はぜひ読んでみてくださいね!

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