生後5〜6ヶ月までに知っておいてほしい「補完食と母乳」のこと

授乳中

今回は「補完食」のお話です。

「離乳食」に比べると「補完食」というのは聞きなれない方が多いかなと思います。

この記事では「補完食」と母乳の栄養面に着目して、どう補っていけばいいかということについて、私の体験談をもとにまとめました。

離乳食と補完食について

「補完食」って聞いた事ありますか?

離乳食は「乳から離れるための食事」と書きますが、

補完食は、

母乳だけでは足りなくなる栄養を補うための食事

WHO(世界保健機関)より

という考え方です。

補完食について書かれた本は少ないですが、
「赤ちゃんのための補完食入門」という本は
とてもわかりやすく参考になりました。

著者ご自身が子育て中の医師の方なので、
理想論だけではなく、実践に取り入れやすい考え方で読みやすかったです。

補完食と母乳育児

私の離乳食の悩み

生後5~6ヶ月になると離乳食が始まる時期になりますね。

私の息子は母乳が大好きすぎて、

いくらでもおっぱいは飲むものの、離乳食は進まず
とても悩んでいました。

そんな時に離乳食の本などで
「離乳食をしっかり食べてもらうために、母乳は減らしていきましょう」
などと書かれているのを見かけると
授乳が減らせないのは悪いことのように思えて落ち込みました。

私は助産師として産婦人科で働いていた時は
欲しがるだけあげましょうとしか指導したことがなく、
どうやって母乳を減らせばいいのかは未知の世界。

せっかく離乳食を準備しても泣かれ、結局機嫌を取るために授乳し、

あやか
あやか

ああ…また授乳しちゃった…

と落ち込むことも多々ありました。

授乳を減らせば食べてくれるのかもとは思うものの、
どうにも離乳食で体制を整えるだけでも泣き叫ぶし、
授乳すれば泣き止んで満足して離乳食にはあまり興味もなく…。

毎日どうしようかと悩んでばかりいました。

補完食という考え方との出会い

市の離乳食教室に参加したり、
いろんな本を読んでみたり…
その中でしっくり来たのが「補完食」という考え方でした。

育児の本や講座などでも「離乳食」と言われることが多く
「補完食」と言われてもピンとこないかもしれませんが、
母乳を減らそうとするのではなく、
足りない分を補うための食事という考え方を知って、目からウロコでした。

それから、

あやか
あやか

授乳は減らそうと思って減るものじゃない、欲しがるだけあげていいんだ

と、自分と息子の大好きな授乳タイムを前向きに受け止められるようになりました。

母乳の栄養面

1歳すぎると母乳は栄養がなくなるというような言い方をされることもありますが、
そんなことはありません!

米国小児科学会、日本小児科学会では1歳以降も母乳育児を続けることを推奨しています。

1歳以降の母乳の栄養

また、授乳を続けていると1歳過ぎても約450mlの母乳を飲んでおり、
1~2歳の栄養素のうち熱量の29%、たんぱく質の43%、カルシウムの36%が
母乳から得られると言われています。

しっかり食事が摂れるようになって、授乳が減るのであれば問題ないですが、
無理に減らす必要はありません。

逆に離乳食を食べなくて困っているお子さんは、
授乳で最低限これくらいの栄養を摂れていると思うと少し安心できるのではないでしょうか?

授乳は離乳食の後じゃないとダメ?

授乳は食事の後に、と書かれているのも見かけますが、
母乳は食事の前でも後でも、欲しがるときにあげて大丈夫です。

授乳してからではお腹いっぱいになってしまうのでは?と心配になるかもしれませんが、
1歳前後では胃の容量は約200~250mlあり、
1回の哺乳量はそこまで多くないことがほとんどなので、満腹になることはないと思います。

授乳して気持ちが落ち着いてからの方が、案外食べるということもあります。

食事で補った方がよいもの

栄養バランスの優れた母乳ですが、不足しがちなものとしてビタミンD、鉄などが挙げられます。

 ビタミンD

ビタミンDを作るためには紫外線の作用が必要なので、適度な日光を浴びることが大切で、(ガラス越しの日光浴ではビタミンDは産生されません)、過度のUVケアをしすぎないことが大切です。

また、魚類やきのこなどの食品の摂取を心がけることが大切です。

※どのくらいの日光浴が必要かは国立環境研究所 地球環境研究センターのHPで確認することができます。

 鉄分

鉄は妊娠後期に母体から胎児へ移行するので、成熟児であれば生後4か月までは鉄が保たれます。

しかし、生後6ヶ月以降はどんどん鉄が不足してしまうので、
離乳食で積極的に鉄分を摂取していく必要があります。

6~11カ月児で4.5~5.0㎎の鉄が必要とされています。

あやか
あやか

成人男性で7.5㎎なので、身体の大きさを考えるとたくさんの鉄分が必要ということですね。

レバーや納豆、ほうれん草、小松菜など鉄分の豊富な食材を使うことも大事ですし、
鉄分が付加されているベビーフードやおやつなどを有効活用したり、
離乳食の食材としてミルクを使うこともおすすめです。

ちなみに牛乳は鉄分が少ないので、
1歳未満でミルクの代わりに牛乳を飲ませると鉄欠乏性貧血のリスクが高まるので気をつけましょう。

鉄分のおすすめ食品の記事もぜひ参考にしてみてください。

おわりに

母乳育児でもいろんな悩みがありますが、
離乳食が始まるとまた悩みも増えてくると思います。

必要な物を補いながら、
楽しく食事も母乳も続けてもらえればと思っています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

(参考文献:母乳育児ハンドブック 編集:日本小児医療保険協議会(四者協)栄養委員会)

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